喜びの島


「喜びの島」はドビュッシーのピアノ曲の中で僕が好きな曲の一つです。これも絵から想像される部分が大きいからなのかも知れません。一方で、前奏曲集は僕にとっては取り付く島もないという感じで、例えばミケランジェリやツィマーマンの演奏は素晴らしいと思うものの、それは曲そのものにではなく、その組み立て方やサウンド、タッチや色彩感に対して感じているものです。何でかなぁと思っていた答えは先日読んだムック本の中にあったような気がしています。

この「喜びの島」ですが、そんな僕のイメージに合う演奏は過去の名ピアニストのそれらの中には見つけられませんでした。僕が好きなのは、今開催されている浜松コンクールの委員長の小川典子さん、先般のリサイタルでもこの曲を聴かせてくださった福間洸太朗さんの演奏です。お二方ともあくまで僕の感じ方ですが、ふわっととかもやっととかという世界よりは、もっとガチっと曲を作っていて、直線が織りなす美を感じています。

さて、話は変わってこの曲にも吹奏楽へのアレンジ版が存在します。惜しくも亡くなられた真島俊夫さんによる編曲で、僕が最初に聴いたのは全日本コンクールの長野県の中学校の演奏でした。高い技術と合奏力による立派な演奏なのですが、全体に音がマルっとし過ぎていて響きや余韻が聴こえてこず、そのときは真島さんのアレンジでこの学校が演奏してもこうなってしまうのかなぁと思っていました。

今回この曲のピアノ演奏を探していく中でYouTubeで出てきたのが、防府市の桑山中学校吹奏楽部の演奏でした。細かいところが気にならなくもないのですが、全体にピリっとしまった構成の中に、光を感じるような膨らみがある素敵な演奏だと思います。倍音の少ない管楽器でもこういう音が出るんだと教えられました。ちょっとグロッケンシュピールが活躍し過ぎかなと思うところはありましたが、この曲のイメージがよく表現されていました。

この中学校はその昔、下関の玄洋中学校を指導されていた竹中先生(ドビュッシーの夜想曲やイベリアの演奏が印象に残っています)が赴任されて指導なさっているようです。今年度のコンクールは25名で参加されて、全日本で見事金賞を受賞されました。YouTubeにアップされた他の演奏を聴かせて頂きましたが、恐れ入りましたというレヴェルで素晴らしかったです。

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