務川慧悟ピアノリサイタル


連休中日の日曜日の夜、務川慧悟さんのリサイタルを聴いてきました。

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務川さんのソロは先日(といっても随分前ですが)、紀尾井ホールの浜松入賞者演奏会で聴いたのが初めてで、単独のリサイタルはまったく初めてになります。今回のプログラムはショパンのバラード第4番だけが決まっていて、その他は当日に弾きたい曲を採り上げるという試み。ご本人によると、やはり「これを弾きますと宣言するからこそ仕上がっていくわけで…」とのことで、実のところは後悔なさっているとのことでした(笑)

果たして、プログラムは以下の通りとなりました。

バッハ: パルティータ第2番ハ短調
ベートーヴェン: ソナタ第17番ニ短調 テンペスト
(休憩)
ショパン: エチュード作品10全曲
ショパン: バラード第4番へ短調

冒頭のバッハは何か来そうな気がしていたものの、ど定番の2番が来たということで驚きましたが、シンフォニアの冒頭からとてもエレガントな入り。上官豊かに歌い上げられていた一方、堅牢な骨格は充分に確保されていて、とても素敵なバッハを聴かせて頂きました。このバッハで披露されたスタイルはベートーヴェンでもショパンでも貫かれていて、すべての道はバッハに通ずといったところ。

ベートーヴェンのソナタは「作品が偉大であることはわかるんだけれども、実際弾くとなるとどう弾いて良いのかわからない」のだそうです。そんな迷いはこの演奏にもあったのかも知れませんが、アプローチも表現もこれまで聴いた演奏とは異なっていたように感じました。陰影、硬軟が入り混じった演奏でとても興味深く聴きました。

休憩を挟んで、後半はショパンのエチュード作品10の全曲演奏から。これはショパンのエチュードに限ったことではなかったとおもうのですが、クレッシェンドをかけていくときのペダルの踏み込み、そしてディミニエンドに入ったときのペダルの離し方と特に細かい音符の処理の仕方が印象的。この辺に演奏そのものの柔軟性と自由度の広さが宿っているのかも知れないなぁと思いつつ、あっという間の30分でした。最初は音の粒にややバラつきがある箇所もあったりしましたが、曲が進むに連れて硬さも取れ「別れの曲」からは情感も含めグイグイ迫ってきました。6、7番でもダレるどころか深化していき、最後の「革命」を鮮やかに決めてフィニッシュ!といったところ。聴き応えがありました。

バラ4は紀尾井ホールでも聴きましたし、YouTubeにもアップされていたりして、もう手のうちに入った十八番かと。そして、それは今の務川さんでなければ弾けない演奏なんだろうとも思います。おそらくこれからまた違った演奏も聴けるのだろうと…そう更なる進化でしょうか。それにしても、全曲を通して伝わってくる歌心、そして一つ一つの音や響きの作り方もとても丁寧なのに些かの淀みもない音楽の流れは本当に素晴らしい。

アンコールはシューマンの暁の歌から1曲と最後にドビュッシーの「花火」を弾いてくださいました。務川さんの花火は聴いてみたかっただけに、とてもハッピーです。前日が神宮花火大会だったことも選曲に影響したのかも、そんなことないか(笑)色とりどりの花火が続き、その余韻を味わうかのような静かな「ラ・マルセイエーズ」が名残惜しさを倍増させてくれました。

翌日も追加公演があったようです。どんなプログラムだったのでしょうね。

8/12
【トレーニング】胸3・肩1・三頭筋2・体幹3各3セット、エアロバイク60分、ストレッチ
【ピアノ】プレリュードとフーガ〜平均律第16番、喜びの島、パルティータ第2番ハ短調

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