三角帽子


三角帽子はファリャのバレエ音楽(または組曲)でオリジナルは管弦楽ですが、ピアノソロでは近所の人たちの踊り、粉屋の踊り、粉屋の女房の踊りを「3つの舞曲」としてラローチャが採り上げています。

このラローチャの演奏は、僕の母が「これは素敵な演奏なのよ」と買ってきたレコードの中に入っていて(その他の曲はまったく記憶に残っていないのですが)、何故かとても魅かれるものがあって何度も聴いた覚えがあります。

「粉屋の女房の踊り」も代官を誘惑するための踊りで、十分に官能的というかエロくて素敵なんですが、三角帽子と云えばやはり「終幕の踊り」は外せないんじゃないでしょうか。この曲もピアノ譜はチェスターから出ている全曲版の中に入っていますが、演奏は聴いたことがありません。

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楽譜を見てみると、細かい音符を弾かないと音が足りない。細かい音を拾って弾けなくはないような気もしますが、ラローチャですらこの曲を弾いていないことを考えると、何らか無理があるのかも知れません。

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ここはともかくとしても、この最後の部分のパーカッションの連打はどうしましょう?(笑)

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チェスターの楽譜の冒頭にアンセルメの名前が記載されていますので、管弦楽版は彼とスイス・ロマンドが初演したみたいです。

この曲も吹奏楽コンクールの自由曲としてかつて盛んに採り上げられました。ピアノとは逆で「終幕の踊り」がマストで、時間があれば粉屋を入れたり、どこのチームか忘れましたが近所の人たちを入れたところもあったようです。

一番印象に残っているのは、粉屋と終幕の踊りの組み合わせをひっさげて金賞を受賞した山王中の演奏です。この年の全日本中学の部は秋田大会で、地元開催とあって山王の一人舞台だったように思うくらい、強烈な演奏でした。前年のスペイン奇想曲に続きスペインもの2年目で、次の年はラヴェルのスペイン狂詩曲ということになります。

他のチームでは終幕の踊りのみ、そして長二度低い調性での演奏でしたが豊島十中がとても音楽的な演奏だったのが印象に残っています。細かい音はともかく全体の響き、ハーモニーを作るのがとても上手で、いつも感心していましたし、今聴いてもそう思います。

中学から一般団体まで幅広く採り上げられていて、86年の葛飾区吹奏楽団と市川交響吹奏楽団の競演も面白かったです。市川の方は個人技も素晴らしく、このチーム独特の大人の音楽(この当時としては本格的な響きをもった数少ない団体でした)でした。ただ、課題曲(おそらく吹奏楽のための序曲)の影響でカットが痛々しく、終幕の踊りだけではなく、粉屋の方も切り刻まれていたのがとても残念でした。

一方の葛飾吹の方は演奏時間には余裕があり不自然なカットはなく、演奏そのものもノリノリで聴いているものをワクワクさせてくれました。ただ、この演奏では6/8拍子が3/4拍子に聴こえなくもなく、ホタの特徴が影を潜めてしまっていたのが惜しい。というか、本当はそれ自体ダメなんでしょうけど。僕は見たことがありませんが、3拍子でタクトを振っていた先生が他の団体にいたそうです。

そうそう、その数年後のお寺こと乘泉寺吹奏楽団の演奏も「何で銀賞?」というくらい良かったです。あのディオニソスを演奏する前のこの曲やヒンデミットも本格的でした。時任さんは今もあの頃とお変わりなく若々しいですね、凄い。

そんなこんなで、音が合っていなくても、荒っぽいところがあっても、山王中の演奏が僕の中では未だに一番なのでした。

6/17
【トレーニング】 胸2・背中2・二頭筋2・三頭筋2・肩1・体幹2各3セット、エアロクライム143w60分、ストレッチ
【ピアノ】 プレリュード~平均律第13番、エチュード作品10-1、近所の人たちの踊り・粉屋の踊り・終幕の踊り~三角帽子

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