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zoom RSS ディヌ・リパッティ 伝説のピアニスト夭逝の生涯と音楽

<<   作成日時 : 2007/09/16 18:15   >>

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6月に刊行されたリパッティの伝記
彼に関する最初の本格的日本語版伝記として興味深く読みました。

音楽的に恵まれた家庭環境に生まれ
幼少の頃からその才能を発揮
ムシチェスクという素晴らしい指導者との出逢い
音楽的にはエネスクが父、ブーランジェを母とし
コルトーとの親交、エコール・ノルマルではデュカにも仕え
忘れてはならない二人の女性
クララ・ハスキルと彼の最後を看取った妻マドレーヌ
病魔との闘いや教育者としての一面に至るまで極めて客観的に描かれています。

あのブザンソンのリサイタルもそうですが
特に死の直前1950年7月のラジオ・ジュネーブでのセッションは
良薬に出合ったおかげというその言葉とは裏腹に
何とはなしに迫り来る死を予感した彼の執念にも似たものと
どうしても彼の演奏を残しておきたいという関係者の熱意に頭が下がりました。

そうやって残された数少ない録音からは想像できませんが
リストのピアノ協奏曲第1番が青年期の重要なレパートリーであったこと
ラヴェル: クープランの墓
ドビュッシー: 喜びの島
アルベニス: トゥリアーナ(組曲「イベリア」第6曲)
こんな曲までが彼のレパートリーであったことに驚きました。
あの鮮やかな「道化師の朝の歌」から想像するだけでワクワクする「クープランの墓」
「喜びの島」はボクにとっての理想的な演奏だったような予感がします。
また「ワルトシュタイン」や「交響的練習曲」までライブ録音されていた可能性が・・・。


音楽するということは厳粛な営みである

パリでの初舞台でデュカを偲び
父の死の知らせを受けたときに演奏し
そしてブザンソンのアンコールで弾くことで計らずも自らの白鳥の歌となった
「主よ、人の望みの喜びよ」
何時聴いても美しく感動的な演奏です。


画像

















ディヌ・リパッティ 伝説のピアニスト夭逝の生涯と音楽
作者:畠山 陸雄
発売元:ショパン

http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4883642305/250-8928334-0605809?SubscriptionId=175BC0N2BCT0X4DAZG82

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ディヌ・リパッティ  「ブザンソン告別演奏会」
「一本の矢がはなたれた。矢は尋常ならざる速さで空をめざした。・・・矢はさらにさらに高い空をめざして飛びつづけるはずであった。誰もが、そう信じたし、そう期待した。」 ...続きを見る
消えがてのうた
2007/09/17 07:16

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
リパッティは私にとっても、特別な演奏家です。
早速読んでみようと思います。今まで彼の生涯については、断片的な情報しかありませんでしたので、すごく楽しみです。

勝手にTBさせていただきましたが、ご迷惑でありませんように。
aosta
2007/09/17 07:14
> aostaさま

コメントとTBありがとうございます。

ボクもリパッティについてはトピック的なことしか存じませんでしたが、この本によって演奏も含め様々なことが一つに繋がりました。よい書籍と出合うことができました。
24hirofumi
2007/09/17 09:11
◇24hirofumiさま

TB、ありがとうございました。

改めて、リパッティのピアのを聴いています。
個人的なことで恐縮ですが、最近ひどくつらいことがあって音楽を聴くことができませんでした。
何を聴いても集中できない。
それでいながら、音楽の中で自分を埋没させてしまいたい。
いっそ、何も聴きたくない。
そんな矛盾した感覚の中で何週間も浮遊していたようなきがします。
けれどもリパッティのバッハは、遠いところから、私を抱きとめてくれるような不思議な響きを伴って、私の心の中に降りてきました。
彼の音楽に、かろうじて繋ぎとめられた、とおもいました。
美しいから涙が溢れるのか、心が痛くて涙が流れるのかわかりません。
ただ音楽に心が揺れるままに聴いています。

aosta
2007/09/18 15:35
> aostaさま

コメントありがとうございます。

辛いことがおありになったとのこと、心中お察し申し上げます。しかしながら、リパッティの音楽によってお気持ちがほぐれて和まれたのであれば、何と素敵なことかと。彼の音楽になら我侭言っても受け止めてくれそうですね。
24hirofumi
2007/09/18 18:06
トラックバックから、参りましたsergejoです。

ほんとレパートリーの詳細は面白かったし、録音予定の話には「あぁ!」ってため息でした。シューマンの≪交響的練習曲≫もフルトヴェングラーとのシューマンの協奏曲も・・・

レパートリーにあったラベルの協奏曲も聴いてみたいものです(録音一覧には書いてなかったようです)。楽しい曲だとどうするんだろうって想像しちゃいます。
sergejo
2007/12/05 17:20
> sergejoさま

コメントありがとうございます。

ラヴェルの両手もレパートリーでしたか・・・。スウィングするリパッティはなかなか想像し難いものがありますが、ボクのような凡人では考えられないような音世界を創造していたのでしょうね。
24hirofumi
2007/12/05 17:49

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