音楽徒然草

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help リーダーに追加 RSS 巨匠たちのラストコンサート

<<   作成日時 : 2008/07/24 09:10   >>

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「人間、引き際が肝心」

ボクは学生時代、母から散々聞かされました。
いつまでもそのポジションにしがみついているのは汚い、と。

スパッ!と潔く社長は退任したものの
会長になり院政を敷いて好き勝手し放題で最後は会社もご本人もボロボロ
長く勤め人をやっていてこんなことも目の当たりにしました。

しかしながら、音楽家、特に指揮者はその判断が難しいでしょう。
指が回らなくなったピアニストや息が続かなくなった管楽器奏者とは違って
指揮者の場合は高齢まで現役でいることが可能ですもんね。
そんな音楽家のラストコンサートの模様について冷静に描いたのがこの新書。
これが最後と覚悟を決めて棒を振ったのはこの中ではトスカニーニだけだったようです。

アルトゥーロ・トスカニーニ
レナード・バーンスタイン
グレン・グールド
ヴィルヘルム・フルトベングラー
ディヌ・リパッティ
ヘルベルト・フォン・カラヤン
マリア・カラス
カルロス・クライバー
ムスティスラフ・ロストロポーヴィッチ
ウォルガンフ・アマデウス・モーツアルト(ボーナス・トラック)

この9人プラス1人について
丹念に記録を調べた上で著者の思いも織り交ぜて描かれており
暇に任せて読むつもりが今回の帰省の行き帰りで270ページ読んでしまいました。
ボクは10人の中で病に倒れたリパッティ以外の最後は知らず
特にマリア・カラスの最後の公演が日本、札幌であったことは意外で驚きました。

一旦引退公演を行ったのに「惜しむ声に推されて」再デビューしたものの
「惜しまれて」いるのは全盛期の名演、つまりその音楽家の過去に対するもので
本人以外誰も再び現れて欲しいなんて思っていないといったくだりには笑いました。
潔い見事な引退例としてキャンディーズと山口百恵が引合いに出されています・・・。


「巨匠たちのラストコンサート」
著者  中川右介
出版  文春新書


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