山本貴志ピアノリサイタル
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作成日時 : 2007/09/09 18:59
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ショパンコンクール以降決して小さく纏まらずに
一回りも二回りも大きくなった姿を我々の前で示してくれました。
東京オペラシティコンサートホール
タケミツメモリアルはほぼ満席でした。
ショパン: 舟歌嬰ヘ長調 作品60
ラヴェル: ソナチネ
ベートーヴェン: ピアノソナタ第28番イ長調 作品101
シューマン: 幻想曲ハ長調 作品17
舟歌を序曲として、ソナチネ、小さなソナタと続けて
そのタイトルこそ異なれども大規模なソナタである幻想曲へ・・・
この辺りが選曲のコンセプトといったところでしょうか。
コンクールでの演奏録音を聴かせて頂いて
聴きどころはソナチネの第1・2楽章、ソナタの第1楽章のような
弱音を響かせ、メロディーを歌うところが聴かせどころかなという
ボクの目論見は完膚なきまでに良い方向に裏切られました。
舟歌は期待通りのツボを押さえたすっきりとした演奏でしたが
ラヴェルのソナチネは第2楽章までメロディーラインが勝ち過ぎ
もう少々淡々とした音の組み立ての方が曲が活きるんじゃないか
そう思いつつ始まった第3楽章アニメの目にも留まらぬ鮮やかさ!!
ここでギアチェンジ(したのはボクの耳なのかも知れません)
ベートーヴェンではポリフォニックな第2、3楽章
歌いながらもきちんと刻まれ決してぶれないリズムとテンポは見事。
そして圧巻だったのはシューマン。
こんな変な曲選んでさぁ・・・と正直感じていたのですが
人の声にも似たビロードのような響き
豊富な音のパレットを使った色彩感
詩情溢れるロマンティックな歌心
バランスが崩れず透明感を保ちうるさくならない強奏
そっと手で包みこむように優しく奏される弱奏
メロディーはプリマドンナのソロであったり
ときにはヴァイオリンやヴィオラ、チェロといった弦楽器であったり
ロマンティックでかつ瑞々しい素敵な演奏でした。
こんなに美しい「幻想曲」を聴いたのは初めてです。
ソナチネのラストが決まりきらなかったり
幻想曲第2楽章のクライマックスの二つのGを外してしまったりと
残念にも大事なところでミスタッチはあったものの
そんなことも忘れさせてくれるくらい素晴らしい演奏で
人の心に訴えかけてくる大きな力を感じました。
満場の拍手に応えたアンコールは
ショパンの夜想曲第1番とワルツ第2番の二曲。
コンクールでのワルツはボクの好きな演奏の一つだったこともあり
とても嬉しく聴かせて頂きました。
良い日曜日の午後の時間を過ごすことができました。
NHKのカメラが入っていたのでそのうち放映されるかも知れません。

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